地震には2種類ある?"海溝型地震"と"内陸型地震"それぞれの特徴や違いについて

災害

こんにちは。
生活のアイデアnaviのドニです。
本日は地震について纏めてみました。

私が住んでいる地域は南海トラフ地震、中央構造線地震の影響を受ける所です。

にも関わらず職場の人や友人に「地震対策してる?」と聞くと、必ずと言っていいほど「何もしていない」、「地震が起きたら考える」、「まぁ直ぐに地震は起きないでしょう」という返答ばかりです…

大地震は頻繁に起きるものではなく、イメージが湧きにくいものです。
また、日本は小さな地震が各地で起きています。
そのようなこともあり、地震慣れしてしまっているのかも。
地震について何となくのイメージはあるが、津波が発生する地震や、揺れだけの地震は何が違うのか。という方も多いと思われます。

そのような方のお悩み解決につながればと思います。

地震には2種類ある(”海溝型地震” と ”内陸型地震”)

地震は2種類あります。
海溝型地震、内陸型地震の2つです。

ん?地震は地震でしょ?
揺れるから同じやん!と思った方

地震は地震でも発生メカニズムが全く違います。
それぞれ解説していきます。

海溝型地震の特徴とは?

海溝型地震のマグニチュードは7以上と大きいですが、震源は沖合であるため、揺れが陸地に到達する頃にはエネルギーが減衰します。
海溝型地震とは、記憶にも新しい3.11の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)等の海が震源(プレートに起因)の地震です。

津波により損壊した南三陸町防災対策庁舎(photoAC)

日本はユーラシアプレート、北米プレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートのプレートが集中している所ににある島国です。

日本近海のプレート(illustAC)

プレートには海洋プレートと大陸プレートがあります。

海溝型地震発生メカニズム(illustAC)

海洋プレートは年に数センチずつ大陸プレート側に進んでおり、その影響で大陸プレートも引き込まれていきます。
大陸プレートと海洋プレートのV字部を「海溝」と呼びます。

やがて引き込まれた大陸プレートはストレスが溜まり、それが限界まで達したとき、海底にのプレートの歪みが元に戻ることで引き起こされる地震(プレート境界地震)です。
大陸プレートが戻る(跳ね上がる)ことで、海水が一気に押し上げられて津波も発生するのです。

そして次に起こるであろうと言われている海溝型地震が、南海トラフ地震なのです。
40年以内の発生確率が70~80%(2020年1月24日時点)と言われております。

内陸型地震の特徴とは?

続いて内陸型地震です。
これは活断層がズレることで引き起こされる地震です。

活断層(illustAC)

令和5年奥能登地震、熊本地震、兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)等です。
活断層は陸にしかありません。

その活断層は分かっているだけで日本国内に2000以上あります。
見つかっていない活断層もあるため、その数は未知数です。

そして内陸型地震の厄介なポイントは、地震発生確率が当てにならないことがあるということです。

兵庫県南部地震の発生確率(1992年時点での30年間での地震発生確率)は0.08%~10%で発生。
熊本地震の発生確率(2016年時点での30年間での地震発生確率)0%~0.9%で発生。
熊本地震に至っては0%台で、あの様な大きな地震が発生しております。
如何に少ない確率で地震が発生しているのかがみて取れます。

ちなみに日本最大の活断層である中央構造線地震の30年以内の発生確率はいくらかというと…、
0~0.4%です。

あくまでも発生確率であって、それが0.00001%でもその確率で発生するということなので間違いではないのですが。

それぞれの地震の発生周期、揺れと被害について

●海溝型地震の発生周期

海溝型地震の地震発生周期は90年~150年に1回の割合で地震が起きています。
そのため地震発生予測がつきやすい地震といえます。

●海溝型地震の揺れと被害

海溝型地震はマグニチュード7以上で、地震のエネルギーが大きいことが特徴です。
しかしながら震源は沖合のため、揺れが陸地に伝わるまでに減衰するので、最初は小さな縦揺れで、その後、大きい横揺れが来ると言われております。
東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)では、東日本で約5分程度揺れが続いたと言われております。
揺れによる被害は全体の1割程度ですが、9割近くを津波の被害が占めます。

●内陸型地震の発生周期

内陸型地震は、海溝型地震と違い地震発生周期に開きがあり、予測がつきにくいと言われております。
内陸型地震の地震発生周期は1000年~10000年に1回です。
海溝型地震の地震発生周期と比較して、内陸型地震の発生確率は、かなりの開きがあります。
そのようなこともあり予測がつきにくいのです。

●内陸型地震の揺れと被害

内陸型地震は揺れによる建物倒壊等が被害の大半を占めます。
その名の通り震源は陸地(活断層)にて発生します。
マグニチュードは海溝型地震よりも低め(~M7)ですが、それでも震源から30キロメートル範囲内に被害が出やすく、震源から近い場所では緊急地震速報が間に合わないこともあります。
揺れ方ですが、急に「ドカンッ」と大きな縦揺れに襲われます。
揺れは10数秒程度で収まりますが、揺れによる建物への影響が大きいのが特徴です。

熊本地震では震度7クラスの地震が、本震以降も立て続けに発生したため、新耐震基準の家ですら倒壊した例もあります。
またそのようなことから、地震に強いとされてきた日本の伝統建築である熊本城の石垣にも影響が出ました。

2016年熊本地震で崩壊した熊本城の石垣(photoAC)

マグニチュードと震度の違い

よく地震発生時にニュースで「地震の規模を示すマグニチュードは…」とか、「最大震度は…」とか聞いたりしませんか?

それについて解説していきます。

●マグニチュードとは?

マグニチュードとは地震のエネルギーを意味します。
同じマグニチュードでも震源が深ければ揺れは伝わりにくく、震源が浅ければ揺れが伝わりやすいです。

わかりやすく言い換えると・・・。
同じ爆弾を2つ用意して、1つは地下10メートルの所に埋めて爆発。
もう一方の爆弾を地下1メートルの所に埋めて爆発。
そうすると、地下1メートルの所に埋めた爆弾が爆発した時の方が、地表面に衝撃が伝わりやすいです。
爆弾の爆発=地震のエネルギーです。

そんな地震のエネルギー=マグニチュードですが、

「マグニチュード1」、「マグニチュード2」と言いますが、数字が1増加すれば地震エネルギーが桁違いに増加します。
マグニチュードが0.2大きくなれば、エネルギーが2倍になります。
マグニチュードが1.0大きくなれば、エネルギーが32倍になります。
マグニチュードが2.0大きくなれば、エネルギーが1000倍になります。

というのが「マグニチュード」です。

震源(illustAC)
●震度とは?

震度は、その場所の地震の揺れを示すものです。 
例えば震源から近ければ震度は大きくなり、離れていれば震度は小さくなります。
 
また固い地盤か、柔らかい地盤かでも震度は変わります。

同じお皿の上に木綿豆腐(固い地盤)と、なめらかプリン(軟弱地盤)を置いてお皿を叩いたとしましょう。
そしたら、なめらかプリンの方がよく揺れます。
そのため軟弱地盤であれば揺れが増幅しやすいと言えるでしょう。

「地震」と「大震災」何が違うの?

太平洋東北沖地震≒東日本大震災?

兵庫県南部地震≒阪神淡路・大震災?

(illustAC)

地震=プレートの戻りや活断層のズレにより発生する揺れです。
震災=その地震により起きた災害(建物の倒壊、地割れ、火災、津波、etc)
なので、人の住んでいない砂漠のど真ん中で巨大地震が起きても、人に何も影響がなければ「地震」であっても、「震災」にはならないのです。

まとめ

海溝型地震、内陸型地震の違いについて解説しましたが、如何でしたでしょうか。
それぞれ発生周期があり、海溝型地震は短い周期(90年〜150年に1度)で地震が発生しており、内陸型地震は1000年〜10000年周期で地震が発生しております。

今自分の住んでいる地区がどのような地震の影響を受けるのかを調べてみるのもいいと思います。
それを知った上で対策を立てるのと立てないのでは違います。
とりあえず今日はこの辺で失礼します。

今後も災害関連の情報を発信していこうと思いますのでよろしくお願い致します。

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